突発性難聴と補聴器の効果について

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突発性難聴とは、感音性難聴のひとつです。
そもそも難聴には大きく分けて3種類ありますが、ひとつは伝音性難聴(外耳や中耳の機能障害)、ひとつは感音性難聴(内耳や聴神経の機能障害)、そしてもうひとつは混合性難聴(伝音系と感音系の双方の障害)となっています。
音が聞こえるしくみは、まず耳介(いわゆる耳の部分)が音を拾い、外耳道を通って鼓膜を振動させ、音を増幅させる効果を持つ耳小骨という骨に伝えます。
耳小骨から蝸牛というカタツムリのような器官に音が伝えられ、ここで音は電気信号に変換されます。
さらに聴神経を介し、脳の聴覚野で音を判断するのです。
このうち、耳介から耳小骨までは基本的には入ってきた音を大きくする役割のため、障害されると音が小さく聞こえてしまいます。
極端な例を挙げると、大きな声で話しかけたりテレビや電話の音量を上げるなど、音そのものを増幅させれば、聞こえるというわけです。
つまり、音を増幅させる効果を持つ補聴器が非常に有効となってきます。

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次に突発性難聴や老人性難聴などが属する感音性難聴についてです。
感音性難聴は蝸牛や聴神経の部分の難聴です。
この部分が傷つくと、入ってきた音がうまく電気信号に変換できず、いびつな音に聴こえてしまいます。
補聴器で音を増幅させても、いびつな音はいびつなまま大きくなってしまうため、補聴器の効果を得にくいのです。
では、突発性難聴に補聴器は全く効果がないのでしょうか。
近年、補聴器は劇的な進化を遂げています。
補聴器に入ってきた音をデジタル処理し、周波数ごとに大きくしたり小さくしたり、雑音をなるべく抑えるような効果のある機種も出てきています。
完全に元の状態とは言えませんが、ある程度補聴器によって補聴する効果があるのです。
また実は突発性難聴は感音性難聴の中でも治療効果が得やすい難聴です。
ステロイド治療などをなるべく早くはじめれば、突発性難聴は回復しやすいと言われています。
突発性難聴の特徴は、ある日突然片方の耳が聞こえにくくなることです。
少しでもおかしいと感じたら突発性難聴を疑い、早めに耳鼻科を受診することが賢明です。

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